大丈夫すなわちトロー
わたしは黙って岩場に登った。キマとミーナが顔を見合わせて、それからキマも黙ふきったまま首を横に振った。(何も訊かない方がいいよ)という意味だろう。カッツとトローンは先に戻ったよと、彼はいつもの明るい口調で言った。努力して、くれているのだろう。俺たちも帰って、朝飯にしようわたしたちは岩場を歩き始めた。足元に気をつけて、下ばかり見て歩いていくうちに、で夜が明けた。わたしは振り返って、し風が自に染みる。なみだ涙が出てきたのは、教会跡の地面に出ていた。走ってそうして頭の上まミーナ荒れ地を、草原を、岩場を眺めた。界の大地を眺めた。草原を渡支るこの風のせいだ。わたしはそう思おうとした。この景色があんまり美しくてラ、ナ光のトンネルを駆け戻ると、いつの間にか文様のあった場所、あせきたはずなのに、息も切れていないし、汗ばんでもいない。きゃしゃ岩場の上で、キーマがのっそりと立ちあがった。すぐ隣に、ミーナの華奪なシルエネットも見あカげえる。荒れ地の夜明け、見事なまでの朝焼けのなかで、2人の顔は陰になってしまい、表情までは見えなかった。わたしは黙って岩場に登った。キマとミーナが顔を見合わせて、それからキマも黙ふきったまま首を横に振った。